なんでこんなところに、こんなにも素敵なレストランがあるんだろう・・って不思議な場所にあるイタリアンのレストラン。千葉の九十九里の浜から少し内陸にいった山武市の田園風景のなかにおとぎ話みたいな一軒家。
千葉でも屈指の人気レストランなのと、事前に準備が必要そうなこともあり、予約は必須で電話よりもオンラインで予約する方が確実。電話はなかなか繋がらない。
このレストランは地産地消ならぬ千産千消がモットー。千葉でとれた食材を千葉で食べるというスタイル。すごい楽しみ。
今回は車で行ったのでアルコールをとることはできなかったけれど、ノンアルコールで頼んだワイン用のぶどうを使ったジュースが、本当のワインのようにコクのある濃厚な味でびくりした。
春先のメニューはこんな感じ。土日の定番である5,500円のコースを頼んだのだが、次から次へと出てくるので、充分過ぎるくらいの分量。とくに自家製のフォカッチャは遠慮せずにおかわりして食べた方がいいと思う。
- 勝浦産地魚
- いすみ産孟宗竹
- 地粉のパスタ
- 地場野菜のサラダ
- 自家製フォカッチャ
- メイン
- ドルチェ
イタリアンがベースなのだけど、使われている食材がすべて千葉産ということもあり、山わさびが使われていたり、蕎麦が使われていたりしてクセのある攻めた料理が出てくる。すごい面白い。好き嫌いの多い人は予約のときにいっておいた方がいいかもしれない。
地魚料理も一品が出てくるのではなくて、小さなポーションでいくつか出てくるので、あれこれ食べられるのは楽しい。しかも、食材にひとつひとつ「これは朝、山で採ってきたきのこ」とか「今朝、地元の漁港であがった地魚」とか身近なストーリーというか背景があって、本当に地元に根ざしているのだなあって思う。
そして、千葉に食材を限定しているとは思えないくらいの幅広い料理は、料理を作っている人のセンスが出ていて自由さって限定された環境でこそ現れるんだなって思ったりする。
見所はコースの中ほどに登場する自家製のフォカッチャ。すっごいでかいパンが釜から出てきて、目の前で切り分けてくれるのだけど、これが切り分ける時に出てくる暖かい湯気とか、パリッと焼き上がった外側と、ふんわりした中側のコントラストとか幸せ過ぎる。
何度もお代わりしてしまって、危うくこれだけで満腹になってしまうところだったが、それでも悔いはないと思ってしまえるもの。ちなみに、このフォカッチャはデザートのときまで少しだけとっておいて、デザートにつけて食べるとまた違った美味しさがある。
メインは千葉で採れたジビエ。イノシシ、鹿、真鴨に和牛。どれもシンプルに炭火で焼き上げられただけだけど、濃厚ですごい美味しい。とくに真鴨は別のところで千葉の真鴨食べたが、同じ料理じゃないみたいにジューシーでびっくりした。
パスタは何度も「大盛りにします?」って尋ねられたがフォカッチャ食べすぎで辞退。しかし、かなり可愛らしい量なので聞いてきた理由はわかる。地粉を使っていて、弾力あるパスタは大盛りだとすごい満足できそう。次回はチャレンジしてみたいな。
2時間半くらいかけてゆっくりとコースを堪能して、いよいよドルチェ。千葉といえば日本ではじめて酪農がうまれたところで、そんな千葉産の牛乳で作ったアイスはこれまた濃厚でびっくりする。器もかわっていて面白い。
あっという間に過ぎた週末のランチ。千葉のすごさを実感する料理だった。なかなかに奥が深いエリアだな。
Ushimaru
住所:千葉県山武市松尾町木刀1307-2
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