アルヴァ・アアルト自邸(アアルトハウス)にも行ってきた。

フィンランドを代表する人物であるアルヴァ・アアルトのアトリエから歩いて10分ほどのところにあるアアルトの自邸にも行ってきた。インターネットで事前予約するガイドツアーでの見学のみ入ることができる。スタジオとセットで予約すると少しだけ割引される。

アアルトの自邸は1936年に設計されたとのことで100年近く前の建物で、たしかに建物自体の設備は古びたところがあるし、段差が多かったり多少窮屈そうなところはあるものの、空間としての居心地のよさとか外光の取込具合とかはすごく素敵な建物だ。

アルヴァ・アアルト自邸(Alvar Aallon kotitalo)
家のなかに入る時間まで外を見てまわるといいよっていわれて見学してみる
フィンランドを代表する人の家にしてはすごく質素でシンプルだ
木立に囲まれるように建っている

アアルトはこの自邸に40年にわたり暮らしたとのことだが、フィンランドを代表する建築家になってもこのシンプルなライフスタイルを過ごしていたのかと思うとなんだか急に親しみがわいてくる。しかし、実際アアルトはかなり風変わりな性格でボヘミアンな感じだったというのだが、戻るべきこの居心地のいい場所があってこその自由な活動だったのかもしれない。

アアルト自邸の外観はレンガに白いペンキ、木材を貼り付けた素材的にはありふれた家でこれがフィンランドを代表する人の家なのかっていうくらいこぢんまりとしている。玄関入ってすぐのところで受付をすませてガイドツアーが始まるのを待つことにする。入ってすぐのところにリビングというか応接室がある。中庭に面した大きな窓から差し込むやわらかい木漏れ日が最高に気持ちがいい。あ、テレビがないんだって思ったのだが、この暮らしならばテレビに向き合う時間はもったいないなって思う。

リビング
大きな窓から入る光がきれい。窓の風景が絵のようだ。
テレビなんてものはおいていない
リビングの隣はダイニングになっている
ダイニングとの間は本棚で区切られている
そして仕事場であるアトリエ
こちらも窓から入り込む光が美しい
2階に上がる階段と隠れ家のような書斎
この仕事部屋いいなあ。

引き戸や格子状の仕切りなどは日本の建物に影響を受けたみたいで、それもありなんだか全体的に親しみがもてる空間になっている。アアルトは日本には訪れたことがないということだが、日本人がフィンランドに親しみをもつのはアアルトが作った空間のおかげなのかもしれないなって思ったりする。

2階は家族のためのスペースで暖炉があったり、寝室はバスルームなどがある。とても質素でシンプル、広い空間ではなくて逆にすこし狭く感じるのだが、その狭さが心地よい空間な気もする。自分の家でも実際に暮らしていて感じるのはArtekの家具とか北欧デザインの方が生活に密着していて長く使えるし、最終的に心地よいってことに気づいたのだが、それはこういう場所で作られたものだからなのかも。日本人のライフスタイルにもよくあうっていうのが分かる気がする。

ヘルシンキに訪れたらアアルトのアトリエとともにセットで行くといいかも。そして、ここを訪れたあとにヘルシンキや東京のArtekに行くとまた違った感覚があるかもしれない。

 

アルヴァ・アアルト自邸(Alvar Aallon kotitalo)
住所:Riihitie 20, 00330 Helsinki


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