2月にはマレーシアのイポーまでもやしを食べに旅してきたのだが、10月は台湾へお米を食べに旅をしてきた。台湾には何度も来ているけれど、はじめて台東方面を旅してみた。他のどこの場所とも違う静かな優しさをもった土地で居心地がいいところだったなあ。

台湾にある池上という場所を知ったのは随分前のことだ。台湾でもっとも美味しいお米が採れる土地として有名で日本でいうところの南魚沼みたいなブランドらしい。そこの駅前で売っている駅弁がまた美味しいというので行ってみることにしたのだが、高雄からでもかなり遠い。せっかくならば台東を旅することにした。

高雄ではGreet Inn 喜迎旅店
南豊魯肉飯にて。魯肉飯に滷蛋トッピング

高雄までのエアチケットを買ったときには予定をなにも考えていなかった。とりあえず高雄までやって来てGreet Innにチェックイン。地下鉄駅から近くて立地がよく、そして部屋も広くて清潔。人に薦めることができるいいホテルです。

ホテルに荷物を置いて港の方を散歩してみることにする。駁二芸術特区を散歩してNow & Then by N.Y.B.C.でコーヒー飲んでひと息つけて旅に出てきたことを実感したりしながら歩いたりして、夕食は苓雅市場(自強夜市)にある南豐魯肉飯にて。ここの魯肉飯の肉のボリュームは最高だな。高雄に来たらこれからも通いたくなる。

木侖花生糖。ナッツバーみたいな感じ。黒ごまも美味しかった。

その後、木侖花生糖にてお土産買ったり、ライトアップされた大東文化藝術中心 Dadong Art Centerを眺めたりしているうちに夜もふけてきたので、寝る前にちょっとSurfer Brewery (浪人酒造)でビールのんで初日を終えて、翌日は屏東から台東へと移動。

屏東にある枋寮という小さな港町で途中下車をして駅に荷物を預けて散歩をする。夏休みの午前中みたいな時間、ひなびた台湾の田舎って感じで楽しかったなあ。台湾というと都会ばかりまわっていたが、こういう場所もすごく気持ちがいい。⇒「枋寮の街歩きトリップ

Dadong Art Center。直線的な建物の外観とこの気球みたいなファサードの組み合わせがきれい

枋寮から台東までは普快車というディーゼル機関車に引っぱられたアンティークみたいな車両にゆられる各駅停車の旅。当然冷房もなくて、窓を全開にあけはなっているとトンネルでは会話もできないくらいにうるさいし(そして、トンネルのなかはめちゃくちゃ寒い)、特急の通過待ちをしている停車中はあついしとか快適な移動とはほど遠いのだが、旅をしている感じとしては最高に楽しかった。普快車は2020年12月で廃止されたとのことで、この旅はもう出来ないとかちょっと寂しいなあ。

枋寮、むちゃくちゃのどかでよかった。
枋寮駅にて普快車に乗る
風が気持ちいい
ひたすらに海を眺めていたけれど飽きることがない

そしてやってきたはじめての台東。大通りでもそんなに車は走っておらず、比較的大きな街なのにすごく静か。昼下がりに古早味阿桑剉冰で通りにせり出した椅子に座ってかき氷を食べながら街を眺めていると、この街のゆったりとした時間の流れにちょっと眠たげな気持ちになり昼寝したくなる。今回は2泊だったのだけど、本来であればもっとのんびりしてもよさそうだし、郊外とかに泊まるのもいいんだろうなあ。⇒「はじめての台東への旅

台東。夜の散歩も楽しかったなあ。映画のワンシーンのような台東の夜。
朝食を食べた秒殺水煎包。お店、ほぼ屋台。

台東までやって来て、池上まで日帰りで小旅行をしてきた。特急列車に乗るとあっという間についてしまう。駅前で電動スクーターを借りて田んぼのなかを走ったりするのだけど、これが最高に気持ちがいい。このツーリングみたいなことだけするために池上に来てよかったなあって思う。池上は台東よりさらに田舎なので、本当に静かな場所だ。展望台の木陰に座ってのんびりしていると風の音が聞こえてくるようだ。新潟の魚沼みたいなものかと思ったりしていたが、やっぱりちょっと違うな。池上は池上のよさがある。

これが金城武のCMで有名なった木。
伯朗大道

池上駅の近くでお弁当を食べ比べてみたのだが、定番として美味しいのは家郷池上弁当ではないかと思う。お米の美味しさと台湾といえば出てくる肉もののバランスがよくて美味しい。定番とはちょっと違うのだがベジタリアン向けの素食として、すぐ近くにある吉祥軒のお弁当も見た目は普通のお弁当なのに大豆を使ったりして、ボリュームあるのに食べた後も胃もたれしないというのはすごい。台湾ならではの八角や肉が苦手な人はこっちがいいと思う。

多良駅。しばらく待っていたら特急列車がやってきた。

台東をあとにして、高雄に戻る前に台湾でも海の見える駅に立ち寄ることにした。多良駅はすでに通常の駅としては廃止されているのだが観光列車などがとまる海の見える駅として有名なところ。山の斜面にへばりつくように駅がつくられていて、見わたす限りの絶景はちょっと声がでちゃうくらいに美しい。台湾でも屈指の海岸線の美しさとのことだが、鉄道で走っていてもずっと見てしまうくらい。この路線をとおるときにはぜひ「海側の席」を指定してみてください。窓口で切符買うときに駅員さんにいうと通じます。

太麻里駅
一気に台南に到着

太麻里駅までもどってきて、列車が車で駅のまわりを少し散歩したりする。金針菜を干すいい香りがしたり、のんびりとした南国の駅だったなあ。特急が止まるのにこんなにのんびりした街があるとは。台湾ってもっと田舎を旅行をしてみたくなる。

太麻里から高雄へと戻ってきて、まだ少し時間があったので台南まで足をのばして半日ないくらいだが散歩をしてきた。ひさびさ(といっても年始に来て以来)の台南。1月は寒くてびっくりしたが、今日はちょうどいい暑さだな。

やはり台南は暑い方が気持ちがいい。再發號肉粽を食べたりして夕方には高雄に戻る。夕暮れのラッシュ時の台南駅。ほんのりと太陽の残滓みたいなのがみえてしんみりしてしまうなあ。やがてこの駅も数年後には地下になってこの風景もみられなくなるのか。便利にはなるけれど、この風景が失われるのはちょっと寂しいな。また、近いうちに旅しにこよう。⇒「台南をほんのちょっとだけ散歩してきた。

再發號肉粽。まずはこれが食べたかった。
夕暮れの台南を散歩
夕暮れの風景がすごく美しい

翌朝、興隆居で軽く朝食をたべて高雄空港からタイガーエアで帰路につく。今回の旅では台湾産のKAVALANウイスキーを買いたいと思っていたのだが、空港にあるお酒はちょっと高くて諦めていたところ、タイガーエアの機内で買うのが一番安いと判明。やはりこの路線はタイガーエアに乗るのが一番楽しいな。

今回は台湾でもはじめての場所を訪れたりして新しい発見があり楽しかった。次の旅行までに計画をもっと練っておこうかと思う。

この旅の記録:台湾へお米を食べにいく旅。


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