今回の旅のトランジットとして立ち寄ったノヴォシビルスクなのだが、思いのほか面白い場所で、なかなか訪れる可能性がない場所だと思うのだが、トランジット的に立ち寄れてよかった。
モスクワを24時に出発して4時間のフライトなのに、ノヴォシビルスクに到着するのは午前8時。国内線で4時間の時差というのもすごい衝撃だ。そして、日本とはまだまだ離れているのだが、日本との時差は2時間。時差ボケをなおすにはちょうどいいトランジットだな。
空港を出て白タクの勧誘をいなしながらバスを待つ。空港の前はかなり寂れていて最果てのところに来た感じがある。やがて、ワンボックスカーがやってきてこれが乗り合いバスというので乗ることにする。30分ほどでノヴォシビルスク駅に到着して、ちょっとひと休みするために予約しておいたマリンズパークホテルにアーリーチェックインする。ホテルの窓からみえるノヴォシビルスクと遠くにみえるシベリアの森、随分とおくまで来たなあって思う。
ちょっと休んでから朝食を食べに出かける。シベリアに来たからには本場のシベリア料理であるペニメリを食べたいなと思って住宅街にあるペニメリ=カフェ(Пельмень-кафе)に入ってみた。なんか地方の食堂みたいな感じだったのだが、ここで食べたペニメリが衝撃的に美味しかった。そうか、ペニメリとはこんなにもシンプルでうまいものだったのか。
そこから街中を散歩してノヴォシビルスク州立郷土博物館でロシアのシベリア開拓の歴史を学んだり、休みで入れなかったけれどロシアで最も巨大な劇場をみたり、その手前のレーニン像を眺めたりする。やがて空の雲行きがあやしくなり、一雨降りそうな気配だったこともあり、ランチは近くにあるアガト(Агат)に入ったのだが、ちゃんとしたレストランなのに手頃な価格でランチを食べることが出来てよかった。エルク(ヘラジカ)のステーキにザクロをつけあわせするところがシベリアというか北欧の文化圏にいるんだなって感じがする。このザクロがまた美味しかったなあ。
ランチを食べて外に出ると雨は上がっていてちょっと蒸し暑いくらいだった。この湿度の高さはアジア圏に戻ってきた感じがする。不思議な感じだなあ。ノヴォシビルスク駅へといってみて駅を眺めたり駅の構内でモスクワ行きの列車がいつ到着するのかを眺めたりする。ウラジオストックからモスクワまでのシベリア鉄道において、ノヴォシビルスクは最大の都市なだけあり駅も立派だった。
ホテルに戻って昼寝してあっという間に夕方になる。空港へ向かう前に街中でこの旅を締めくくる食事をとりに出かけたのだが、ちょっと疲れ切っていたので近場にあったПельмэн(ペリメン)で済ませることにした。普通のレストランなのだが、ビールもあってペニメリも茹でたもの以外に揚げたものがあったりしてメニューも豊富。素朴だけど日本で食べるよりも断然美味しいビーフストロガノフも味わうことができてよかった。
空港への移動はGETTでタクシーを予約していたのでそれに乗って向かうことにする。この旅で随分このアプリに助けられたなあ。タクシーを行き先指定した上でクレジットカードで財布出すことなく決済までできるというのはすごく安心で便利だ。
空港ではフライトまでの時間をワールドカップの試合をみて過ごす。そうか、時差を感じずに試合を観られるのもこれで最後かあって思うとちょっと寂しい感じもしたが、これでようやく旅が終わるのかという安堵感もありつつ成田に戻ってきた。
この旅の記録:ノヴォシビルスクトランジット旅 (2018年6月)
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