日本のサッカーも楽しいが、スタジアムの雰囲気も含めて特別な感じがあるのはヨーロッパのサッカーだなと思っている。なので、ひさびさにヨーロッパ圏で行われるロシアワールドカップを観に行くことにした。
結構悩んだのでチケット購入とかに出おくれてしまい、売れ残っている格安のエアチケットはS7航空とか謎のエアラインになってしまい、そしてエアチケットの購入とか面倒くさかったのだがしかしまあそれもいまとなれば旅の思い出だな。
成田を午前中に出発して、ノヴォシビルスク経由でモスクワに到着のは夕方16時過ぎ。やたらと移動したのに全然時間が経過していないのは時差のせいなのだが、身体の疲労が時差になれていなくて変な感じだ。はじめて乗るモスクワ地下鉄の轟音とか薄暗さにびっくりしたのだが、大きな荷物をもって乗っていたら、車内でおばちゃんに席を譲られたりして、慣れてしまえばすごく便利な乗り物だ。そして、旅の最初にこういうことがあると俄然モスクワを好きになる。
ワールドカップ期間中のモスクワはドミトリーでも一泊2万円くらいする宿があったりしたので、郊外にあるアパートをAirbnbで借りることにした。ワールドカップにあわせて作った部屋みたいでどうなることやらと思っていたのだが、なんだかすごく快適に過ごせた。毎晩このモスクワ郊外の街に戻ってくるとほっとするというか、なんだか本当に住むように旅をしていた気がする。旧ソビエト時代からあったような古いアパートだったが緑が多くていいところだったなあ。アパートの近くにあったカフェに朝通うのが好きだった。ほんの数日間のルーティンだけど。
モスクワではワールドカップの試合以外には普通に観光をしていて、ボリショイ劇場でみたアンナカレーニナのバレエや、いままでテレビでみることしかなかった赤の広場や聖ワシリィ教会、クレムリンなどの超定番スポットには感動した。でも、意外にも楽しめたのはソビエト時代のアーケードゲームをコレクションしたアーケードゲーム博物館。ローテクながらもシンプルで説明いらずのゲームは結構楽しい。ピンボールとかはまってしまった。
食事はほぼロシア料理を食べて過ごした。素朴ながらどれ食べても美味しかったなあ。TeremokやМУ-МУなどのロシア料理チェーン店(日本でいうところの大戸屋みたいなもの?)で食べたボルシチやビーフストロガノフ、それ以外のロシア料理はどれも美味しかったし、高級レストランとされるカフェプーシキンで食べたボルシチは洗練されていてフランス料理のようでもあった。新しい発見はシベリア料理であるペニメリやグルジア料理のヒンカリという餃子や小籠包のような料理。とくにレーピム・イ・ヴァーリムではアレンジしたペニメリなどもありおしゃれなお店はモスクワで食事するなら楽しめると思う。
お酒にについて、クラフトビールではそれほどいい出会いがあったとはいえないのだが、Beer Moodでワールドカップの試合を観ながら飲んだビールは雰囲気含めてよかった。そして、ワインバーの不思議なテラス席で飲んだグルジアワイン。これもハッとするくらい美味しかったなあ。このワインバーのテラス席はキャンプ場のようでもあり、団地の通路を不法占拠しているようでもあり不思議な空間だったが居心地がよかった。
モスクワには旅の最後でもトランジットで立ち寄ったのだが、そこで訪れたネコサーカス団であるチアトル・コシェク・ククラチェヴァ(Театр кошек Куклачева)は楽しかった。僕はこの手の客をいじる劇に行くとステージに呼ばれることが結構あるのだが、今回もまたネコサーカスの助手としてステージに呼びだされた。案外たのしい。
モスクワって人が冷たい印象があったり、社会主義的な感じが残っているように思っていたのだが、実際に旅をすると案外おせっかいで、すごく親切。いままで訪れた街の中でもトップクラスに旅人に優しい街だった。ちょっと遠いのだが、次に来るときには冬にオペラとかちゃんと舞台を観に行きたいなあと思う。近ければ通ってしまうのにっていうくらい好きな街になった。
この旅のまとめ:ロシアワールドカップを観に行く旅 – モスクワ編
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