贅沢な朝食「瓢亭別館」でいただく朝がゆ。

ミシュランで星つきであり、京懐石の名店である瓢亭。こちらの別館では朝食に朝がゆを提供していて食べることができる。比較的手軽にミシュラン星つきの店が味わえるということで行ってみることにした。

場所は京都の東側、蹴上の南禅寺に近いところで本館はひなびた田舎屋のようだが、それすら計算された趣がある。マリーアントワネットがベルサイユ宮殿に作った村里のような感じ。別館も敷居が高いような感じがあるのだが、入ってしまえばわりとカジュアルなお店で気楽にできる。

瓢亭別館、敷居高そうに見えるがわりとカジュアル。値段はカジュアルとは言いがたいかもしれないけれど。
こちらが瓢亭の本館、田舎家風だが、かなり敷居高い

400年以上の伝統がある瓢亭なのだが、伝統とは古いものに固執することではなく、新しい積上げであるというスタイルを感じる。これは有次でもそうだけど、時代の変化にあわせていろいろな取組がされているなと思う。いまでは名物の朝がゆもそのひとつみたいで、たしかに朝がゆで瓢亭を知って、いつかは夕食にここで京懐石食べたいって思うものな。

名物は朝がゆ定食、この玉子が絶品なのです。
ひょうたん型の器もかわいい

名物は瓢亭玉子というゆで卵なのだが、ただのゆで卵というには美味しすぎる。まず、このようにゆで卵のまん中に黄身を置くには、玉子を茹でている間にもお箸で適度に玉子を回転させておく必要があるし、黄身を半熟にしておくゆで加減やら塩味の付け方も繊細な精度が要求される。自分で作るには結構面倒くさい。たかがゆで卵といえない一品です。

朝がゆもシンプルだけど美味しい

とろっとしたお粥もまた米粒の食感が残りつつも優しい味で普通につくってこうならないという料理だし、濃いめの出汁醤油を餡にした味付けもまた、さらっと自然にやっているけれど手がかかっている。このどこにでもありそうなものを、さらっと自然に出しているのにじつはすごく手間がかかっているというのが和食のよさなんじゃないかなあって思う。自分のすごさをあまり前面にアピールしない料理というのが日本らしいスタイルだなと。

いつかは隣の本館で京懐石を食べてみたいなあと思いながら、充実した朝食をあじわうことができた。京都の朝食、一度は瓢亭で食べてみるのもいいと思う。

瓢亭別館
住所:京都府京都市左京区南禅寺草川町
時間:時期によって異なる
休み:不定休


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