初夏の尾瀬をハイキングしてきた。ここはあの世かというくらい美しい風景だった。
山登りが好きなわけではないのだけど、一度は行ってみたかった尾瀬にようやく行ってみることにした。途中の駐車場からバスに乗っていくということと、いくつもルートがあってどれがいいのか悩ましいっていうのがあったのだが、今回僕が行った御池から沼山峠を越えて大江湿原に入るのが初夏の尾瀬ではもっとも美しい場所へ最短で行けるコースだとわかった。
ルートとしては、東京を夜にでて御池の駐車場というところには深夜1時くらいに到着。御池の駐車場にあるビジターセンターは24時間ひらいているトイレがありすごくきれいなのでよかった。駐車場もぽつぽつと似たような人がいたりするのでなんか安心する。そして、駐車場の車で少し仮眠して5時過ぎの沼山峠行きの始発バスに乗って20分くらいで峠の山小屋までやってくる。
ここから軽い登山道で1時間くらいかけて峠を越えると遠くに湿原がみえてくる。フェンスから先は大江湿原となっていて、ここから尾瀬はほぼフラットな状態で歩いて行ける。
尾瀬沼のヒュッテでトイレ休憩したりコーヒーを飲んで、さらに尾瀬沼に沿って歩いて行くと燧ケ岳が美しくみえる場所に出てくる。なんかさくっと登れてしまいそうな距離感にみえるがじつは結構大変なのだろうな。沼のよこを通って三平下の山小屋まで来たら折り返し。来た道をのんびりと寄り道をしながら戻っていき沼山峠のバス停に到着。そしてバスにのって御池に着くとのんびりしていても10時くらい。まだまだ朝の時間でなんだか有意義な一日って感じのルートだ。
食事をするところなどはないので、朝食を持って行ったりすればよかったなあというのが今回の反省点。山小屋でのんだコーヒーはインスタントなのにしみじみと染みわたる美味しさだった。
今回いったのは7月のはじめくらいで、ニッコウキスゲのシーズンは少しずれていたけれど、ほとんど人がいない、朝霧におおわれる湿原を歩いて行く気分はこの世の風景ではないんじゃないかと思えるくらい美しいものだった。やがて霧がはれて登山客が多くやってくるとこの世になったなと帰りがけには思えたのだが、それでもくっきりとみえる山並みや、日差しは強いのに涼しい風のながれとかは平地では味わえないもので、日本でこんなに美しく気持ちのいい高原があるのかってびっくりした。
僕は登山をするタイプではないので、細かいコースのディテールは省くけれど、昔の人たちがこの場所を後世に残していこうと思った気持ちとかはわかる気がする。普段、東京にいて朝起きたときに尾瀬ではこんな風景があるのかって思えるだけでも毎朝の気分が結構違う気がする。
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