有次京都で包丁を買う

料理をしている人であれば、誰しも「いい包丁こそが、おいしい料理を作る近道である」ということは自明のことだと思う。

もちろん、素材や味付けなどの要素も多分に影響するけれど、たとえば牛すじなんて安い包丁じゃ全然切れないし、こういうのは小さく切って煮込んだりすると絶品なわけです。

そういうときに、いい包丁があれば・・と思っているのだけど、いい包丁ってたいてい鋼で錆びやすくてメンテナンス苦労するというイメージ。実際、鋼の包丁を一つ持っているけれど、使う度に水気を切って、終わったら椿油を塗って・・とかやたらと面倒。

しかしながら、そんな悩みを解決してくれるのが、まさかこんな有名店で作られているとは・・ということで京都の有次。創業は450年以上前の1560年、なんと桶狭間の戦があった年です。もう全然想像つかないくらい古い会社だ。

しかしながら、この現在のオーナーのいっている台詞がしびれる。伝統とはらせん状に積み上げていくことで、常に新しいものを生み出していくことだという。同じように伝統技術にまがりなりにも多少は関わっているものとしては、すごくよくわかる。伝統とは古いものを守っていくことじゃないんだよね。

ということで、包丁の伝統について鋼であればならないという伝統を守りつつ、扱いやすいということで、鋼をステンレスで覆った「平常一品」という商品を出している。これだと、鋼の切れ味とステンレスの扱いやすさを限りなく融合している。

それでもまあ、多少はメンテナンスが必要なのだが,圧倒的に楽。

京都の錦市場にある店内では包丁を買うと名入れが無料サービス(2~3分程度)に加えて、まず包丁をお店で研いでくれる。鋼のすれるにおいがしていて、これって江戸時代から変わらないものなのだろうなとちょっと時代を感じる。ということで、百貨店でも買えるけれどおすすめはやはり本店で。

ただし、クレジットカードは使えず現金のみとなるので、あらかじめ銀行で降ろしてからいくのがいいと思います(最寄りのセブンイレブンのATMまでは徒歩数分)。

あと、買う場合にはつば付きとつばなしの2タイプがあるのだけど、これは多少高くても写真のつば付きの商品を買うのがいいと思います。包丁のさびってたいてい持ち手との接合部分からなので、つば付きだとここが塞がれているため持ちが違うと思う。


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