夏のエストニア、タリンへの旅

今回の旅行ではロシアでワールドカップをみることが目的だった。それがエストニアまで来るわりと長い旅行になったのにはタリンに友人が引っ越してきていて会いにきたからなのだが、とつぜん「ちょっと来月タリンに引っ越すから、お近くにお越しの際は立ち寄ってね」みたいな軽い感じで連絡があり、全然そんなお近くにいくことはないだろうと思っていた。

しかし、サンクトペテルブルクまでいくとエストニアは結構近い。そして、エストニアのことを調べていると、E-Governmentという電子政府やオンラインでエストニア国民になれる仕組みを作っていたりかなりおもしろそう。国としてスタートアップの勢いを感じる。なんでこんなにオンライン化に強いのかとおもったらSkypeの創業者はエストニア出身であり、Microsoftにサービスを売却してExitしたあとエストニアでスタートアップの投資や育成をしているみたいだ。ますます興味がわく。

ということで、ロシア旅行にむりやりくっつけてエストニアまでいくことにする。サンクトペテルブルクの薄暗いバスターミナルを出て、やたらと厳しいエストニア入国を抜けてEU圏に入ったときにはなんだか世界が少し明るく感じた。照明とか走っている車とかそういうもののせいかもしれない。

エストニアの長距離バスターミナル(Tallinna bussijaam)
広場にあるエストニア独立100周年記念のアート
旧ソ連時代はKGBの隠し部屋があったViru Keskus
近代的なビルもあるのだが、古い建物をうまく残している
ゆったりした街だ
この交差点から見えるタリンの風景が好きだな。新しいものと古いものが混在している。
旧市街の外側にも古い工場跡があったり見どころが多い
そして公園の緑が美しい

タリンでは友人とあって宿にチェックインして、その後は時間があえば街を案内してもらったり、自分で散歩して歩いていたり。途中1日日帰りでフィンランドのヘルシンキにも訪れた。日本人の定番コースの逆側をやった感じだ。

タリンの街を歩いていて100の数字を何度もみかけたのだが、2018年はエストニアが帝政ロシアから独立して100周年とのことでエストニアという国ができて100年の記念の年であるという。旧ソビエト時代は占領されていて国としては存在しているということを意味している。たぶん、バルト三国のなかでロシアへの反発が一番強いのはエストニアな気がする。

言語はエストニア語があるのだが、みんな基本的に英語も話すことができる。エストニア語で覚えているのは「tele(テレ)」かなあ。「こんにちは」という挨拶に使う。エストニア人はエストニア語というものをすごく大事にしている感じがした。

タリン旧市街の観光はヴィル門からスタート
タリンは花屋がすごく多い、花を贈り合う習慣があるとのこと
テリスキヴィ(Telliskivi)
テリスキヴィにあった古着屋、ここはおもしろかった。

さて、タリンについて。街歩きについてはだいたいが徒歩圏であり、旧市街テリスキヴィ(Telliskivi)とか一部の主要どころをみるだけならばヘルシンキからの日帰り旅でもいいかもしれない。トラムやバスを乗るにはTallinna Transportのアプリをインストールしておいてそこでチケットを購入しておくと便利だ。
それにしても、タリンはEU圏でもとびきり物価が安くて空港までもトラムで15分という利便性。日帰りするにはもったいない。タリンを拠点に旅をするのも悪くないと思う。

タリンの郊外
移動にはトラムが便利
旧市街、23時過ぎ
夏至あたりのタリンは陽が沈まない
タリンを旅行するなら6月だなあと思う

タリンの観光については「タリンの観光」というタグにまとめているけれど、観光案内所で地図をもらって旧市街をめぐるのが定番だ。展望台から眺めるタリンの古い街並みは本当に美しい。いくつかある展望台から眺めてみて自分の好きな風景を見つけるのもいいと思う。そして、聖オラフ教会の尖塔からの風景。これは迫力が圧倒的だ。登るのは疲れるし、時期も限られているけれど、タリンに来たら登っておいた方がいい風景だな。ほかにはテリスキヴィ(Telliskivi)を観て歩くのもいいし、市場とかアンティークを探してみたりするのも楽しいと思う。コンパクトなわりに意外とみるべきものが多い街だ。

オルデハンザの店員さん
旧市街のなかを散歩していく
聖オラフ教会からの眺め

食事については、Restaurant Farmの食事は地元でも人気だし洗練された料理を手頃な価格帯で食べることができる。観光向けということであれば、オルデハンザだったりIII Drakonだったり中世の雰囲気を演出したレストランで食べるのも楽しい。ちょっとテーマパーク来たかのようだが建物は本物に古いので迫力がある。BreweryとかHumalakodaとかで飲むエストニアのクラフトビールも美味しい。

宿泊は僕は新市街の方にとまったのだが、旧市街の方がやや料金は高いものの雰囲気はあるかもしれない。ただ、重い荷物もって坂をあがるのは面倒かなあ。ここはまあ好みの問題かなとも思う。

夕暮れのタリン
夜中に歩きまわっても治安には問題なかった

お土産物も色々あるのでそんなに困ることはないかなって思う。タリンはすごく小さな街で治安もすごくいい。これは、変なことするとすぐまわりに広まってしまうという村社会的な構造があるからみたいだ。おかげで安全に旅行ができるけれど、暮らしている分には東京なんかの匿名性高い街からすると大変そうだなとも思う。まあ、悪いことしなければそれまでなのだが。何ごとも、いい面と悪い面があるな。

しかしロシアで結構しんどい長い旅行をしてきたあとだったので、清潔で安全で物価の安いタリンの滞在は本当に心安まるものだった。今度来るときにはバルト三国をめぐってみたいなと思う。

この旅のまとめ:夏のエストニア、タリンへの旅


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