サンクトペテルブルクからペトロザヴォーツクへ鉄道の旅。

今回のちょっと長めの旅行のなかでもっとも印象に残った旅は、サンクトペテルブルク(Sankt-Peterburg Ladojs)からペトロザヴォーツク(Petrozavodsk Pass)へ鉄道での旅だったなって思う。

ロシアを構成しているカレリア共和国の首都であるペトロザヴォーツクはキジー島へ行くための拠点となっていて、だいたいはモスクワやサンクトペテルブルクから夜行で早朝に到着してこの街に泊まらずキジー島から帰ってきたらまた次の街へ移動するという旅をしている。400キロを5時間で移動している。

ペトロザヴォーツクへ向かう列車はサンクトペテルブルク・ラドシュキー駅から出る。
これが乗りこむ列車

椅子の座面の横にあるスイッチでリクライニングするのだが、後ろの座席に倒れ込まない形状なので心置きなく倒せるのは気が利いている。
席は一人掛けもあって気軽なのでこちらを選択。

今回の旅では曜日の関係からなのか夜行列車が運行しておらず、18:00に出発して22:55に到着する特急がサンクトペテルブルクとペトロザヴォーツクの間を運行しているだけだった。どちらも同じ時間に出発して同じ時間に目的地へ到着する便。一等と二等の差額があまりなかったので、一等車両に乗ってみたのだが座席も広くてゆったりしていたのですごく快適。車内販売でコーヒーを買ったりして過ごしていた。

列車は小さい駅を次々と通過していく。
大きな川を越えていく
そして小さな村を通り過ぎる
どこかへ向かう貨物列車と交差したり
子供が手をふっていたりする
車内販売でコーヒーを買う
踏切。遮断機以外に地面からも防御壁みたいなのがあがってた。
この小さな駅、どんな人が利用しているんだろう
列車はひたすら北に向かっている
21時近くなって太陽が少し傾いてきた。
少し大きな駅についたところ
ホームで待つ犬。飼い主を待っているのだろうか。
そして花を売っているおばさん。
ペトロザヴォーツクに近づいてきて森が深くなってきた
ペトロザヴォーツクが近い
めちゃくちゃ美しい夕暮れの風景だ
車内の人たちもこのときは外を眺めていた
ペトロザヴォーツク駅に到着
23時過ぎ、こんなきれいな夕暮れ(といっていいのかな、沈まないけれど)があるなんて。

6月の夏至の時期は、このあたりはほぼ白夜であり24時になっても太陽は沈まなくて地平線にはり付いている感じ。暗くならないこともあり、夜になっても人通りがあるからまあ大丈夫だろうと往復この列車を利用したのだが、サンクトペテルブルクからペトロザヴォーツクへの車窓は美しくて旅をしているってこういうことだなと思えるものだったし、23時という深夜に近い時間に到着したペトロザヴォーツク駅でみた白夜の夕焼けはずっと忘れることがないだろうなって思う。ずっと一人で旅していることもあり、なんだか色々と考えてしまう。

サンクトペテルブルクへの帰り。ペトロザヴォーツク駅。
ペトロザヴォーツク駅、駅前はちょっとしたカフェとコンビニくらいしかないです。
ちょうどムルマンスクまで行く寝台列車が到着していた。

列車内で言葉を交わした家族連れや老夫婦は途中駅で降りていき、ホームで迎えの人たちに会ったりしている。線路脇で手をふる子供とか、夕暮れどきに踏切で列車が過ぎるのを待っている親子連れとか、もう絶対に二度と会うことがないんだなって思うわけだが「またね」ってわかれる感じとか、いまこうして日本で過ごしているときにもあの人たちは別の街でそれぞれの生活をしているのかって思うとなんだかとても不思議な気持ちになる。

誰が使うのかわからないサンクトペテルブルクからの距離数がかかれただけの駅とか、草原を走っているときにさっと降りだした雨とそのあとの太陽の光とか、立体交差でどこか他の町へつながっている線路とか、どれもきれいな風景だったなあ。湖に面した小さな町、あれはどこだったんだろうか。

帰りは途中でさっと雨が降ってきた
そしてすぐに雨が上がった
この端を渡るとサンクトペテルブルクまでもうすぐというところ

しかし、ペトロザヴォーツク駅に23時について駅から改札へと向かうところで私服警官に職務質問されたのにはびっくりした。偽物警官かと思ったが、パスポートとホテルの予約確認書をみせたところホテルへ電話したらしく無事に確認がとれたあと、笑顔で「カレリア共和国へようこそ」といわれたのだが、このときにそうかここはロシアでも違う国なんだなって実感した。その意味では職務質問されたこともいい旅の思い出かもしれない。

チケットはロシア国鉄で予約した。


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