時間を忘れて香港をクルージング – スターフェリー乗船記
香港島の中環と九龍半島の尖沙咀の間を、100年以上にわたり運航してきた歴史ある航路。1970年代には沢木耕太郎も「優雅な航海」と表現している。
香港島と九龍の間はいまでは高速道路のトンネルもあるし、地下鉄も通っていて、この航路よりも便利になっている。
それでもこの航路には観光客だけじゃなくて地元の人でも乗っているのは、この航海の優雅さが、香港の喧噪の熱気からリセットしてくれるからじゃないかなって思う。
中環の港を出てしばらくすると香港島の高層ビル群がみえてきて、やがて九龍側から来るフェリーが近づいてくる。そして、フェリー同士がすれ違って香港島の朝もやのなかに消えていく。そんな風景が100年以上も続いているのかって思うと、なんだか不思議な気分になる。
船は結構レトロで実際に古めかしい。座席は関西方面でよくみかける快速電車の座席みたいに背もたれが両側へ倒せるので、乗り込んですわるときに進行方向側に倒した方が気持ちいいと思う。
意外にも後ろ向きの座席のままで乗っている人がいるのだが、やはり窓からだんだんと近づいてくる景色とか、海を渡る風を正面で感じた方が気持ちがいいから、進行方向に向かって乗るのがいい。
最近では地下鉄が便利で、ついつい地下鉄の移動をしてしまうけれど、それでも香港に来たら一度は乗船しておきたい航海です。
Star Ferry Pier 天星渡輪碼頭
料金:尖沙咀- 中環は3.40HKD
時間:6:30 – 23:30
2015-06-05 by
関連記事
コメントを残す