フォス・ド・イグアス最大の観光の目玉であるイグアスの滝へ行ってきた。年末年始のイグアスの滝はハイシーズンで水量も豊富だし、迫力満点の滝を楽しめる。
しかし、この時期に訪れる人は滝につくまでものすごい大変であることを覚悟した方がいい。なぜならば、ブラジルでは夏休みの長期休み期間中なので家族旅行に訪れているし、ましてや世界中からも旅行者がやってくるから。僕は13時過ぎにイグアスの滝へやってきたけれど、滝にたどり着いたのは2時間半くらいかかった気がする。
ブラジル側の拠点の街であるフォス・ド・イグアスからイグアスの滝の入口にある観光センターみたいなところまでは車で30分くらい。車で連れてきてくれた人が入口あたりまできて「今日は休みだし、ものすごい混雑ねえ・・・きっと夕方くらいまでめいっぱい時間かかるよ」という不吉な一言を残したのだが、まさにその通りとなった。
まず、チケットを購入するまでに1時間くらい並び、そこからイグアスの滝へいくバスに乗るためにさらに1時間くらい並ぶ。バスはのんびり10キロくらい走って行くのでさらに20~30分かかる。とにかく暑いさなかに並ぶことになるから、暇つぶしできるものと水は必須。かなり飽きると思う。
インターネットであらかじめチケットを購入することができるみたいだが、それでもバスに乗るためには、うんざりするくらい長蛇の列に並ぶことになる。行くまではもっとよく分からない雑多な観光地なのかと思ったのだが、全然そんなことなくてきっちり整備された観光地になっている。チケット販売所とバス乗り場の建物にはカフェテリアまであるくらい。
バスのルートとしてはいくつかの停留所を通って行くのだけど、終点からひとつ手前のバス停で降りて、そこから迫力ある渓谷にそって作られた簡単なルートをトレッキングしつつ、いくつもの滝を眺めたりするのがおすすめ。だいたい、みんなそんな感じのルートをとるので、流れにそっていれば間違えはない。
トレッキングのルートは舗装されているので、スニーカーとかで問題ない。ビーチサンダルでもいいくらいだけど、混雑のなかで足踏まれちゃいそうな気もする。ラストは滝からバスルートに戻るために4階建ての建物くらいの高さを階段であがるか、エレベーターに並んで乗るかする必要がある。
あとは、アナグマが生息していて一見するとカワイイ動きしているのだけど、よくみると目が笑ってなくてちょっと恐い。そして、意外と凶暴な一面があるみたいで手を噛まれることもあるみたいなので注意が必要。食べ物などはしっかり管理しておくこと。
トレッキングを続けていきだんだんと滝の本体へ近づいていく。それにつれて水滴が霧のようにまとわりついてくるので、カメラとかはある程度防水できる場所を確保しておいた方がいい。
しかし、滝の本体に近づいてきたときにみえたのは圧倒的な迫力。地球にはこんなにダイナミックな自然があって、僕はそれを目の当たりにしているのかって、ちょっと実感がわかないくらい。
僕にとって旅行とは「散歩の延長」みたいなものなのだが、この滝をみながら「ずいぶん遠くまで散歩に来てしまったものだな」ってしみじみ感じてしまう。それくらい、自分の世界観から離れたものだなということだ。
滝の流れの緩やかなところを伝うように橋がかけられていて、滝の真上までいけるようになっているのだが、これはもう外からみている方が恐いくらいで、実際に行ってみると、なんだかすごすぎて恐怖の体感が失われる感じがしてしまう。
滝の流れのがけの際までせり出すように作られていて、よくまあこんなもの出来たよなって思ってしまう。
滝のちかくは水滴とか水流が作り出す空気の壁みたいな風があって、いきなり気温が下がる感じがある。防水性のあるウインドブレーカーみたいなのは必須。そして、17:00過ぎくらいになると普通に涼しくなってくるので、どんなに昼間が暑くてもやはり長袖を一枚もっておいた方がいいと思う。
いままではテレビでみていて、すごいところだと思っていただけの場所に、何の気なしにとくに感傷もなく訪れてしまったのだけど(ただ単にブラジル行ったら、ここにも来られそうだな・・くらい)、ものすごい圧倒されてしまった。ここは滝というジャンルじゃなくて、地球のもっている迫力に圧倒される場所だな。
日本からだとなかなか気軽に行けるような場所ではないけれど、アルゼンチン側からもみてみる価値はあるんじゃないかと思う。
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