奈川から塩尻方面へと南下しつつ山を下っていったところに中山道の宿場町だった奈良井宿がある。
木曽街道の宿場町ってどれもきれいに残っていて、雰囲気あって好きなのだけど、奈良井宿もまた美しい場所だった。
奈良井宿は中央本線の奈良井駅からすぐのところにあるので、電車でのアクセスもできるが、やはり車での方がラクだと思う。駐車場は有料なんだけど、あとで聞いたら近くに無料の場所もあるらしい。まあ、有料駐車場の方が立地便利だと思うので、立地を買うという判断もあると思う。
奈良井宿自体は1~2キロくらいの長さの通りの両側に古くからの宿場町の風情が残っている場所なのだけど、車が通行するのが街歩きをしているなかで難点といえる。
しかし、これって観光する分には不便なのだが、生活している分には車で通れた方がいいだろうし、ここ以外に車が通れる裏道とかなさそうなので、なかなか悩ましいところだと思うけれど。
通りの両側は普通の民家もあったりするのがおもしろい。本当に江戸時代からこんな感じだったのかなって思える風景。ところどころにカウンターがあるバーだとかがあったりして、現代風な宿場町感はあるけれど、これはこれでおもしろい。五平餅とか食べながら街歩きしてみるのもいいかもしれない。
お土産ものとしてはお六櫛とか漆器が有名。
漆器については奈良井宿じゃなくて、少し街道を移動したところにもお店があったりするし、ここじゃなくても・・・という感じもあるのだが、櫛については思わず買ってしまった。
櫛は職人さんの手作りでつくられていて、使われている樹木もミネバリというすごく成長が遅いけれど固い木で作られている。この木は信州エリアではすべて切り倒されてしまって、近年になる植林をはじめてみたけれど、これが櫛として使える大きさになるのは200~300年後だという。
僕はふだんは面倒で櫛とか全然使わないんだけど、ちょっと使ってみたらすごく気持ちがよくて暖かい風合いが手に馴染む。この櫛が作られるストーリーもあいまって、思わず購入してしまった次第。自分で使うのもいいし、いつか誰かに託しちゃうのもいいかもしれない。しかし、ただ髪に櫛をいれるという時間があるだけで、随分と優雅な時間を過ごしているなって感じる。忙しい時間のなかで、こういうのは必要なのかも。
もうひとつ面白かったのは、パッケージもかわいい七味。庄屋忠左衛門というところで作っているみたいで、信州産のみを用いて作られた七味唐辛子。ずっと長いこと地域限定で地元の人にわけられたり、料亭におさめていたらしい。
善光寺のところにある七味唐辛子で有名過ぎてこれはこれでいいのだけど、庄屋忠左衛門の七味唐辛子は香りが柔らかで、辛すぎずこれはこれでいなって思えるものだった。値段も手頃だし、自分用にもお土産にもいいかもしれない。
こんな感じであちこち買い物してみたりしていると、あっという間に数時間経ってしまった。規模の割には充実した場所で観光だけじゃなくて、買い物スポットとしてもおすすめできる。
奈良井宿
庄屋忠左衛門
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