東京駅から東海道線を乗り継いで掛川までやってきた。
東海道線を乗っている感じでは旅に出た感じはあまりなくて、見知らぬ通勤電車に乗っているだけのような感覚がある。掛川駅を降りて、青春18きっぷの適用外になってしまうのだが、天竜浜名湖鉄道のホームにやってきて、ちょっとようやく旅に出てきたなって思う。
天竜浜名湖鉄道は昔は国鉄二俣線と呼ばれていたが、いまは第三セクター企業となっていて、静岡の山側をぐるりと通り抜けるようなルートで東海道線の掛川から新所原まで走っている。ちょっと丸ノ内線みたいなルートだな。車両は古いのだけど、マリメッコ柄のものがあったりしてかわいい。今回、たまたまマリメッコ列車になったのだが、のどかな風景とマリメッコのデザインが妙にあっていた。
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列車は単線の線路をのんびりとすすんでいく。掛川をでてしばらくは畑がまざる郊外の住宅地という感じなのだが、次第に緑がこくなってきて、映画に出てきそうな森のトンネルをくぐりぬけたり、古い駅舎を通り過ぎたりしていく。天竜二俣駅はこの鉄道の拠点となる駅で、いまは使われていない回転式の車両基地があったりする。
木造の古い味わいのある駅舎は、ここがまだ国鉄だった時代には青春18きっぷのポスターにもつかわれたみたい。夏の風景によく似合う小さきながらも美しい駅だ。夏休みの旅にでてきたなあってすごく思う。車できたらもっと簡単に来られたかもしれないルートだけど、鉄道にゆられて景色を眺めながらやってきてよかった。
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この鉄道はこの先は湖のほとりを通ったりフォトジェニックなところが多いみたいなのだが、旅程上今回はここまで。とはいえ、鉄道の乗り鉄旅っておもしろいなと思える路線だった。乗り鉄旅って、鉄道が単なる移動手段以上の価値がある旅でおもしろい。
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