2017年9月は九州旅行をした翌週に台南へ行ってきた。台南駅についたときの感覚は九州旅行したときよりも親近感がわく感覚があるのが自分でも不思議なのだが、それだけこの街が好きってことなのだろうな。
ルートはいつものごとく、成田からタイガーエアで高雄まで飛んで、高雄から台南までは国鉄で移動する。ちょっとレトロな高雄駅はまもなく改修工事が完了して新しい駅舎になるみたいで便利になると楽しみなようでもあり、このホームでお弁当買って行くのが変わるのかと寂しくもある。
台南について、今回の宿である正興咖啡館に荷物を置いたらさっそく夕食の食べ歩き。素朴な味がいい感じの肉伯火雞肉飯を食べて、上海華都小吃で小籠包を食べて、奉茶でお土産買って、そこからTCRC Barの予約をすませていったん宿に荷物置いたあとふたたびカクテルを楽しみ、ラストは信安按摩でマッサージをして充実した初日が終了。
翌朝も早朝に起きて六千牛肉湯からはじまり林家魚皮へと向かうのだけど、台南での街歩きはなるべく路地裏を通るようにしている。表通りはほかの台湾の街と変わらないのだが、そこから一歩入ると車も通り抜けないような路地裏が張り巡らされていて、ちょっと迷いながら、まわりみちしながらでも路地裏を通るのが楽しい。何度も来ている街だし、それほど次を急ぐ旅でもない。なんなら食休みがてら少し歩いた方がいいくだなって思いながら散歩しつつ街を歩いている。
車もろくに通らない路地裏ではフレンドリーな猫に遭遇したり、寝ぼけた犬とすれ違ったり、開けはなたれたドアから台南の生活が垣間見えたりしてどこを歩いても絵になるし、飽きることがない。この路地裏の街歩きもまた台南の魅力だよなって思う。
そんな感じでどこをどう通り抜けたか永楽市場までやってきたので阿松割包で台湾式ハンバーガーを食べて、米街にある鳳冰果舖でフルーツを堪能。ここのこだわりある美しいフルーツがすごく好きだ。
この日は久々に安平の方に行くことにして安平樹屋というガジュマルに覆われた建物がある場所へと行ってみた。アンコール遺跡のタプロームみたいに神秘的な感じもあり、台南にこんなところもあるのかと驚いた。ここはフォトジェニックだ。
そして、安平からちょっとずつ台南旧市街へと戻ってみることにする。六千牛肉湯と並ぶ有名店である文章牛肉湯でランチをして、Elate 依蕾特 布丁奶酪で台南発のプリンを店先で食べる。そして、レトロな雰囲気の瑞比冰淇淋でアイスを食べてひんやりしたら新農街まで行って無聊郎懷舊冰品冷飲でグラニテみたいなアイスを食べたり、友友でかき氷を食べたり。とにかく、この旅でいった9月の台南はものすごい暑さでアイスが美味しすぎる。
永楽市場あたりまで戻ってきたので、永樂米糕で小腹をみたして、林百貨でお土産買ったり、合成帆布行で自分用にポーチを買ったり。そこから路地裏にはいって、ひさしぶりに寮國咖啡でラオスのコーヒーを味わった。廟がある小さな広場近くのこの路地もまた台南らしい雰囲気があるなあって思う。
そして、台南にできた新しいスポットであるParipari apt.でひと休みしたあとは、蔡記米糕でふたたび米糕を食べくらべ。どちらもうまいので甲乙つけがたいな。そして、藍曬圖文創園區で台南の現代アートにふれたりここでもお土産ものを探したりした。
すっかり夜もおそくなり、宿の向かいにある老舗フルーツ店である泰成水果店で二日目のシメをして寝た。
ところで、今回とまった正興咖啡館は僕が台南ではじめて泊まった宿であり、台南が好きになるきっかけをくれた場所なのだけど、2019年5月末で閉店してしまっていた。この宿のテラスから眺めた台南の下町の風景や、屋根伝いに歩く猫の散歩道とか、すごく好きだったのだがもう見ることができないなんて寂しいなあ。なによりテラスで飲むビールは最高に美味しかった。
台南の朝食といえば、なにを選ぶか悩ましいのだがこの日は包成羊肉からスタート。羊肉というか山羊肉なのだが、臭みがなくここのスープは本当に美味しい。牛肉湯だけではない台南の味だと思う。
そしてふたたび永楽街。金得春捲から富盛號碗粿に行き、やっぱり牛肉湯食べたいなあと永樂牛肉湯。さすがに沢山食べたなって感じがあるのだが、どれも抜群に美味しい。永楽街で朝食のすべてを済ませられるくらいバリエーション豊富にお店が集まっている。
裏道をたどっていたら矮仔成蝦仁飯の近くまでやって来たのでついでにエビ飯食べて小腹をみたし、西市場に戻って誠舖でコーヒーのんだり、わりと適当にぷらぷらと当てもなく台南を歩きまわる。そして、孔子廟を散歩してもうすぐできそうな台南現代美術館の建設現場を眺めたりしていた。まだまだ台南も変わりそうだ。
孔子廟の向かい側にある通りにある保哥黑輪でインスタント麺の台南B級グルメを食べたのだが、これインスタント麺と侮れない美味しさがある。だまされたと思って食べてみて欲しいくらいだ。街角でみつけたレトロな雰囲気の蜜桃香でちょっと休んだあとは赤嵌樓の近くて台南に住んでいる知り合いと合流。おすすめという東巧鴨肉羹を食べてそのあとははじめてのんだ冬瓜茶を義豐阿川冬瓜茶であじわう。十八卯茶屋でお茶をしてわかれたあとは夕食に小杜意麵を食べて、前から気になっていた廟の前のビアガーデンである松仔腳燒烤でビール飲みながら台南の夜を過ごす。なんだかとても充実してあっという間に1日が終わってしまう。
台南最終日は阿憨鹹粥の近くにある西羅殿牛肉湯で牛肉湯を食べた後、宿に戻る前に教えてもらった西門路 無名愛玉氷で愛玉子のデザートを食べる。ここで愛玉子に対する印象が変わるくらい美味しいデザートを食べることができた。台南すごい。
僕のスタンスとしては夕方まで台南にいると名残惜しくて寂しくなるので昼のうちに高雄まで移動してしまう。以前の旅でみつけたGreet Inn 喜迎旅店に今回も泊まり、鹽埕埔にあるタピオカティーの老舗「双妃奶茶」を飲んだり、昭和にタイムスリップしたかのような小堤咖啡でコーヒーを飲んだりして過ごす。台南と比べると断然大都会な高雄だけど、いいところは沢山あるよな。ちょっとずつ印象が変わってくる。
高雄の港近くにある現代アートのスポットである駁二藝術特區を散歩したり誠品生活で買いものしたりして、近くにある高雄屈指の人気グルメ店である港園牛肉館で汁なしの牛肉麺。牛肉麺って大味な印象だったが、ここのは美味しかった。そして、高雄でもっとも好きなお店のひとつである小林雞肉飯に行き、老江紅茶牛奶でミルクティーを買って六合夜市を散歩して宿までもどる。寝る前に101足體養生會館でマッサージしたせいか、翌朝の目覚めがよくて、ひさびさに空港に行く前に興隆居で朝食を食べる時間を作ることができて食べてきたのだが、やっぱりここの朝食は美味しい。台北の阜杭豆漿までとはいわないまでも、高雄では定番だと思う。
今回の旅もまたあちこち歩きまわり、あれこれ食べたなあ。でも、なによりも台南の路地裏を歩いているこの瞬間が旅をしているなあって思えるときだった。だから台南好きなんだよなあって改めて思える旅だったと思う。
この旅のまとめ:台南路地裏の散歩旅。(2017年9月)
コメントを残す